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SDGsに取り組む鬼高の歯科診療所。岡永歯科です。

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引きこもり患者の訪問診療

SDGsに取り組む鬼高の歯科診療所。岡永歯科

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引きこもりの現状

「引きこもり」とは、仕事や学校に行けず家にこもり、家族以外とほとんど交流がない状態を指します。
「引きこもり」というと、若い世代の問題と考えがちですが、果たしてそうでしょうか。
内閣府が、「引きこもり」の実態調査をしています。従来は、若年層(15〜39歳)を対象にした調査を行ってきましたが、「引きこもり」が長期化する人が増えてきていることから2018年12月に中高年層(40〜64歳)を対象にした調査を行いました。その結果、中高年層の「引きこもり」の人は推計で61万3000人に上り、若年層の54万1000人よりも多くなっていることが分かりました。「引きこもり」の高齢化が進んでいます。
高齢者の場合、「引きこもり」は深刻な問題です。ヒトの生活機能は、「参加」、「活動」、「心身機能・構造」の3つの側面からなります。「参加」とは、家庭内の役割、仕事、地域社会参加などです。「活動」とは、生活行為(身の回りの行為、家事、仕事など)です。「心身機能・構造」とは、心と身体の働き、身体の部分です。そして、それらの側面は、それぞれ相互作用の関係にあります。一般に、疾病や老化の進行により、「心身機能・構造」→「活動」→「参加の方向で生活機能が落ちていきます。しかし、高齢者の場合、「心身機能・構造」に障害がなくても、「参加」→「活動」→「心身機能・構造」の方向で生活機能が落ちることがあります。高齢者が「引きこもり」になると、その方向に向かい、障害のリスクが高まります。社会参加や生活活動が不活発になる「廃用性」に心身機能が低下するのです。

  ICF(国際生活機能分類)における健康のとらえ方
そのような視点に立つと、「引きこもり」の高齢化が進み、問題が深刻化してくものと思われます。

引きこもり患者を訪問診療してみて

統合失調症やパニック障害などで加療中の「引きこもり」患者4名から訪問診療の依頼があり、実際に訪問して歯科治療を行いました。患者の年齢は40歳台で、男女各2名でした。主訴は、「歯が欠けた」、「歯が痛い」でした。むし歯の治療をして、被せ物をしたり、詰め物をしました。
いずれのケースも、治療を無理強いすることなく、患者のペースに合わせるように心掛けました。「引きこもり」の患者は、メンタル的に問題を抱えており、歯科治療と同時に心理療法的なサポートが必要となることも少なくありませんでした。歯科治療の必要性については、本人も言われるまでもなく理解しています。しかし、メンタル的に問題があり、歯科治療を受けることが出来ないのです。そこのところを共感したうえで、話を傾聴することから始めなければなりません。まずは、話を傾聴して共感し、信頼関係を構築して心を開かせることが大切です。
いずれのケースも、治療が進むにつれて自信を持てるようになり、生活レベル及び人生レベルに変化の兆しが認められました。前向きになり、「心身機能・構造」→「活動」→「参加」の方向に向かい、「引きこもり」にも良い影響となっているようです。

老人性鬱と引きこもり

「引きこもり」の高齢化が進んでいます。高齢者が「引きこもり」になると、「参加」→「活動」→「心身機能・構造」の方向に向かい、障害のリスクが高まります。社会参加や生活活動が不活発になると、「廃用性」に心身機能が低下します。
高齢者における心理的な問題として、「鬱」があげられます。訪問診療をしていると、「鬱」の患者によく遭遇します。
「鬱」も、「参加」→「活動」→「心身機能・構造」の方向を促進して障害のリスクを高めます。そのようになると、高齢者は「引きこもり」になり、さらに状況が悪くなります。そのような考えに立つと、高齢者の場合、「鬱」も無視できない問題なのです。 

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