本文へスキップ

市川市鬼高の歯科クリニック。岡永歯科です。

嚥下機能・誤嚥嚥下機能・誤嚥

岡永覚の「口腔ケアの相談室」

お心当たりがある方は、歯科を受診して、口腔ケアや口腔リハビリで改善させましょう!

嚥下機能

加齢とともに、嚥下機能は低下します。物を飲み込む動作はふだんは意識せずに行っていますが、舌や喉などが巧みに連動して食道から胃の中へと送り込んでいます。
加齢とともに物を飲み込む嚥下機能も低下するため、うまく飲み込めなくなったり、気管や肺へと流れてしまう嚥下障害が起こったりします。
嚥下障害になると、栄養を十分に摂取できずに栄養失調になったり、「誤嚥性肺炎」などの病気にかかりやすくなったりするので、健康を維持するためには嚥下機能の低下を防ぐことも大切です。
    

嚥下機能のリハビリ

むせている姿は、はたから見ているととても苦しそうに見えます。けれども、「むせる」のは誤って気管の方へ落ちそうになった食べ物を反射的に吐き出そうとする防御反応なので、大きくエッヘンとむせることは正常な反応です。
嚥下機能を維持させ、その低下を防ぐには、口腔リハビリが有効です。日頃から正しく上手にむせるための呼吸の練習をしておきましょう。腹筋や背筋を鍛えることも、誤嚥の予防につながります。
<深呼吸とせきの呼吸練習>
深呼吸をしていったん息を止め、その後、エッヘンとせきをして大きく息を吐き出します。これを何度か繰り返します。
<腹式呼吸の練習>
うつぶせ寝の状態で、自分の体の重みを利用し、5~10分、お腹を意識して呼吸します。ただし、自分で寝返りができない人の場合、注意が必用です。

誤嚥に気をつけたい食べ物

高齢になると、唾液の分泌量がヘリ噛む力や飲み込みも弱くなるため、食事中にむせやすくなったり、誤嚥しやすくなったりします。飲み込みに問題がある場合には、次のような食べ物には特に注意が必要です。
①水分が少ないもの
パン、カステラ、クッキー、イモ類、ゆで卵などは、パサパサして口の中でまとまりにくいので、水分を一緒に取りましょう。
②口の中にくっつきやすいもの
焼き海苔、ワカメ、もなかの皮、薄切りのキュウリなど生野菜、だんご、あんこなどは、上顎やのどなどにくっつきやすいので気をつけましょう。
③つるっと入りやすいもの
ところてん、こんにゃく、桃の缶詰、刺身などつるっとした食べ物は、噛まずに飲み込んでしまい、のどに詰まらせることもあります。
④さらさらの液体
嚥下に問題がある人の場合、お茶や水などの液体も誤嚥の原因となるので、とろみをつけたりしてゼリー状にします。
⑤小さいもの
ごまや大豆、ピーナッツなどは、息を吸い込んだときに気管に入ってしまうこともあります。
⑥酸味が強いもの
酢の物や柑橘類、梅干しなどは、むせやすくなります。