食事の介助
食事介助のポイント
一人で食事を食べることができない人には、食事の介助が必要ですが、誤嚥することなく安全に飲み込んでいただくことがとても重要です。そのためには、いくつかのポイントがあります。
@意識をはっきり、体をしっかり目覚めさせてから
寝起きの状態ではすぐに食べることはできません。まどろみがら食べるのは誤嚥の危険もあります。
「食事ができましたよ」と声をかけて少し会話をしてから、しばらく座ってからなど、意識と体をしっかり目覚めさせてから食事にしましょう。
寝たきりの高齢者では、特に注意が必要です。
A最初のひと口めが肝心
食事のひと口めが特に誤嚥の危険性が高いので、注意が必要です。最初ひと口は飲み込みやすいものにして様子を見て、口を慣らすようにしましょう。誤嚥が心配な場合は、ストローで1〜2滴の水を垂らしてごっくんしてもらい、これを2〜3回繰り返した後に、食事に移るとよいでしょう。
Bひと口の目安はティースプーン1杯
一度にたくさん詰め込むもは窒息の原因となるので、ひと口の目安はティースプーン1杯くらいです。
C口の中のスプーンはすぐに抜かない
口に入れたスプーンはすぐに抜かず、高齢者が食べ物に食いつきのを待ってから抜きます。
D喉が動くのを確認
喉が上下に動いて、ごっくんと飲み込んだのを確認してから、次のスプーンを入れます。
E固形物と水分を一緒に取りながら
ごはんなどの固形物と味噌汁などの水分を一緒に摂りながら食べるようにします。
ただし、水分でむせやすい場合は、ゼラチンで代用します。
喉に食べ物が詰まったら
年をとると、舌の動きが悪くなったり、飲み込む力が弱くなったりして、食事中にむせたり、食べ物が喉に詰まりやすくなったりします。
むせたときに、大きなせきが「エッヘン」と出てすぐに治まるようであれば問題はありせん。
しかし、呼吸がゼエゼエして声がかすれている場合や、むせがなかなか治まらない場合は、喉のつまりが完全には取れていない状態です。自力では取れないこともあるので、介助が必要となります。
【介助法】
@高齢者を前かがみにさせ、口の中に指を入れて舌を押し下げて背中を叩きます。
A高齢者を立たせ、介助者が片手で胸の下を支えておじぎをするように前かがみにさせ、肩甲骨の間を4〜5回くらい強く叩きます。
※呼吸困難になっているときや意識のないときは、窒息する恐れがあるので、すぐに救急車を呼びましょう。
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